CKD(慢性腎臓病）における尿蛋白/クレアチニン比と尿沈渣の有用性

摘要

近年，慢性腎臓病Chronic Kidney Disease (CKD)は, 増加傾向にある末期腎不全End Stage Renal Disease (ESRD)の予備軍として注目されており，その早期発見が重要とされている。.CKDは蛋白尿（アルブミン尿）またはeGFRで診断でき，eGFRによって病期(1-5期)が分類される.から中程度の腎機能低下(2-3期)の発見に血清シスタチンC(以下，S-Cys)が有用であるとの報告が既にされている1)2)。 S-Cysは，年齢差や性差，筋肉量などの影響を受けることがなく，早期の腎機能低下を評価できるため，血清クレアチニン（以下，S-CRE)に代わる新しい腎機能マーカーとして注目さ. れてる。