人工肺·体外循環2 P132超低体温循環停止法における冷却·復温時間短縮の検討

摘要

超低体温循環停止液（HCA）では体外循環時間延長による凝固線溶系の異常が出血傾向を助長する。 そこで、長時間手術による合併症を減らすために、安全で迅速な冷却と復温を行う方法を考案し、臨床例で検討した。 2002年4月から2005年9月までにHCAを用いて胸部大動脈瘤手術を施行した30症例を対象とした。 降圧剤（nitroglycerin、PGE1）を使用し、末梢血管抵抗を低下させて冷却したNormal群（N群）と、昇圧剤（Methoxamine）を使用し、適正な末梢血管抵抗を維持して冷却したRapid群（R群）を比較検討した。