線維柱帯切除術後の上脈絡膜出血にシリコーンオイルタンポナーデが奏効した2例

摘要

目的：線維柱帯切除術後に発症した上脈絡膜出血に強膜切開を行い，血塊を除去したが再発しシリコーン才ィルタンボナーデで治癒した2症例の報告。症例：2症例とも男性で年齢は66歳と 79歳である。1例は先天白内障で乳児期に手術を受け，他の1例はペースメーカを使用中で抗凝固薬を内服していた。両症例とも線維柱帯切除術を受け，1例では翌日，他の1例では9日後の上脈絡膜出血に対して強膜切開が行われた。いずれも上脈絡膜出血が再発し，硝子体手術とシリコ—ンオイノルタンボナーデで出血が吸収された。結論：線維柱帯切除術後に発症した上脈絡膜出血には強膜切開によ る出血除去が無効であるときには,硝子体手術とシリコーンオイルタンボナーデが奏効するゥとがあろ