切開法を用いた重瞼術（2) 小切開法

摘要

埋没法による重瞼術は，①腫れが少ない， ②瘢痕を残さない，③気に入らない場合はも とに戻せる，という利点から広く行われてい る。一方，幅の広い重瞼を希望する場合など は，切開法の適応になる力瘢痕を残すこと になり，気に入らない場合の修正は新たな瘢 痕を作ることにもなり困難なケースも少なくない。著者は新冨らが報告している「小切開法」を，中心1力所のみではなく 2力所ある いは3力所に行い，「腫れぼつたい險」の患 者にも後戻りが少なく自然で瘢痕をほとんど 残さない良好な結果を得ている。本稿では著 者の行っている小切開法の適用や手術の実際 について示し，その留意点について言及する。