In vivo ノゃンチクランプ法

摘要

脊髄後角は一次求心性線維からの末梢感覚情報がシナブス伝達される重要な場であり，難治性疼痛や神経可塑性の研究ターゲットである.近年，分子生物学的手法を用いた研究力《盛んとなり多数の報告があるが，機能を解折するのに今なお電気生理学的手法に勝る手法はない.パツチクランプ法は1976年にNeherとSakmannによって開発された電気生理学的手法の一つである.当初は培養細胞や単離細胞からの記録に用いられていたが， 1990年代には脊髄スライス標本に用いられるようになり，脊髄後角感覚二ユーロンの生理学的および薬理学的性格に関する詳細な解析が多数報告されるようになつた.さらに佐賀大学神経生理学の吉村教授らにより1998年，in vivoパッチクランプ法1 が開発され，手技的なむずかしさはあるものの，より生体に近い環境での脊髄感覚二ユーロンの観察が可能になつた.In vivoパッチクランプ法の特徴 長所としては次の点があげられる.