特発性大腿骨内側顆骨壊死に対し骨軟骨移植と　高位圣骨骨切り術を併用した1例

摘要

特発性大腿骨内側顆骨壊死（以下，顆部壊死）は，1968年にAhlbackらによりはじめて報告され，未だ病因不明なまれな疾患である．発症後著明な疼痛を生じ　 Ⅹ線像上軟骨下骨の透亮像，周囲硬化像を認めるのが特徴である．予後は壊死病巣範囲や膝関節のアライメントに依存し，不良例は変形性関節症が進行する．そのため，予後不良が予測される症例に対しては外科的治療が選択されるい　 以前より顆部壊死に対しては高位圣骨骨切り術（HTO）の有用性が報告されているが，その併用手術に関しては未だ議論の最中である．