CTで術前診断し完全腹腔鏡下手術を行った回腸魚骨穿孔の1例

摘要

誤飲された消化管異物は自然に排出されること が多く，消化管損傷を来して臨床的に問題となることはまれである。今回われわれは，CTで 術前診断し完全腹腔鏡下手術を行った回腸魚骨穿 孔の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例：56歳，男性。 主訴：右下腹部痛。 家族歴：特記すべきことなし。 既往歴：小児麻痺。13歳時，急性虫垂炎のため開腹虫垂切除術。 現病歴：2011年12月，夕食後から右下腹部に激痛が出現した。症状の増悪傾向を認め，同日深夜に当院救急外来を受診した。