スウェーデンが立地に成功した理由－実施主体の地道な活動と自治体の民主性が要因

摘要

スウェーデン放射性廃棄物管理会社（SKB）は二〇〇九年六月三日、エストハンマル自治体のフォルスマルク地区を、高レベル放射性廃棄物の最終処分場候補地として選定した。SKBは処分場の建設許可を得るため、建設許可申請書を作成中で二〇二年三月に提出する予定であり、今後規制当局による審査等を経て二〇一四年中に許認可について結論が出される見通しである。エストハンマル自治体では建設許可を受けて、地元住民の意思確認を経てから国に最終的な受け入れ意思を表明する。地元住民の八〇％以上が受け入れに賛成しているエストハンマル自治体当局は地域振興のため予定通り建設が許可されると期待しており、それに応えるべくSKBは処分場設計の安全に万全を期するため総力を挙げて取り組んでいる。以下、候補地選定に至るまでのスウェーデンの歩みを紹介する。