エネルギー価格変動リスクとデリバティブ

摘要

また、先渡契約と同様の考え方に基づくが、時点が変わるごとに値洗いと呼ばれる調整を行うことで、将来時点における取引価格を変化させながら契約条件の変更に伴うコストを常にゼロに保つものを先物と呼ぶ。先物は、通常、取引所管理の下で取引され、先物価格と呼ばれる将来時点における取引価格が日々変化するごとに、契約者は一単位（一枚）の契約につき、先物価格の変化分を受け取る（もしくは支払う）ことによって、自由にポジション（先物の契約枚数）を増減したり解消することができる。もちろん、満期時点まで先物契約を保有すれば、商品によっては原資産の受け渡しが行われる。ただし、受け渡しに新たなコストが発生するのを避けるため、途中でポジションを解消したり、満期時点で差金決済を適用することも多い。