PLP（製造物責任予防）とロボット技術の新しい展開：第2回 スチュワードシップによるグローバルな倫理的規範としての国際規格

摘要

昨年，日本の電気洗濯機がシンガポールの認証機関で検査されて，IEC（国際電気標準協議会）の規格に準拠していないという理由で輸入が拒否されるという事件が起こった。 これがNHKの報道番細クローズアップ現代(2001.6.28)で取り上げられたのだが，反響は大きかったようだ。 私自身はこの報道を見ていないが，問い合わせのメールが殺到して色々と分かり，シンガポールの認証機関はなかなか見上げたものだと感心した次第である。 この間題はここで詳しく取り上げないが，クレームをつけられた日本の家電メーカは高性能の洗濯機を"ダメ"と決め付けるような国際規格の改正を要求し，日本から改めてそれを提案することにしたそうだ。 しかし，安全の国際規格体系を理解して的を得た提案を行なうことは素晴らしいが，それには相当の覚悟が必要である。