CSK方式を用いた偏光多重光無線通信のBER特性

摘要

本稿では，コードシフトキーイング（CSK）方式を用いた偏光多重光無線通信のBER特性についての解析を行っている．偏光多重では，直線偏光を用いる場合と，円偏光を用いる場合を解析している．CSKに用いる符号系列としては擬直交M系列対を使用している．本稿では，各偏光成分に同一の符号系列を割り当てる場合と，直交関係にある符号系列を割り当てる場合について，送受信機における直線偏光板の透過軸方向の不一致の影響と，伝送路における偏光の変化の影響を考慮し，BER特性を解析している．その結果，直線偏光方式は送受信機における直線偏光板の透過軸方向の不一致がBER特性に大きな影響を与える事と，円偏光方式は伝送路における偏光の変化がBER特性に大きな影響を与える事が示されている．