逐次相関係数算出と最ゆう周波数オフセット補償を用いたアダプティブアレーアンテナのタイミング検出法

摘要

本論文では，最ゆう推定型タイミング検出法の周波数オフセット存在時の問題点を明らかにし，これを蒐服できるアダプティブアレーアンテナの参照信号タイミング同期法について述べる．まず最ゆう推定型タイミング検出法について述べる．次に最ゆう推定型タイミング検出法では大きな周波数オフセット（ここではf{sub}△T＝0.05，f{sub}△：周波数オフセット＝10kHz（5ppm＠2GHz），T：シンボル周期（1／200ksps））が存在すると検出確率が10％以下まで大幅に低下することを示し，またその原因について理論的に考察する．そのため検出確率の増加を目指し，最ゆう周波数オフセット補償と逐次相関係数算出を提案する．まず前者を適用することにより検出確率が最大で84％まで上昇した．さらに後者を適用することにより99％の検出確率を実現できた．これらの手法を適用することにより周波数オフセットが0の場合とはば同等の参照信号タイミング検出確率を達成できた．