擬似電源回路網のインピーダンスに関する新しい適合性判定－測定器に対する厳密な評価なしに信頼性の高い結果を得る方法

摘要

電磁環境適合性（EMC）試験機器の一つである擬似電源回路網のインピーダンスに関しては、CISPR 16-1-2等で特性が規定されている。通常、インピーダンスの測定にはベクトルネットワークアナライザが用いられるが、キャリブレーションを行っても補正しきれない残差エラーが測定値に含まれる。残差の測定結果への影響は、測定器の測定原理や被測定物の特性等により異なるため、測定毎に評価する必要がある。そこで、測定毎に厳密な評価を必要としないインピーダンスの新しい評価方法を開発した。この方法を用いると、多くの擬似電源回路網に関して、厳密に不確かさ解析をした場合と同じ適合性判定結果が得られる事を確認した。