世界遺産とトイレをつなぐセネガルの旅、

摘要

アフリカ大陸の北半分は西側が大きく膨らんでいる。その膨らんだ部分の西端にあるのがセネガルだ（図1）。その膨らみの先端の突き出したところが首都·ダカールになる。日本ではほとんど馴染みがなく，セネガルを知る日本人は，10人に1人もいるだろうか。アフリカのどこかにあるという程度で，正確に位置まで言い当てる人は決して多くないだろう。国土も大きくない（日本のちょうど半分），資源もない，石油も出ない。大きな川や高い山があるわけでもない（図2）。でも，あのパリ·ダカールラリーのゴールといえば肯く人もぐっと増えるに違いない。ラリーはパリを発って地中海を渡り，その後，サハラ砂漠を縦断する世界一過酷な自動車レースといわれていた。ラリーはダカールでゴールを迎える。そのパリ·ダカも今は，レース周辺の政情不安で中止になってしまったよいよいよ，セネガルの知名度は落ちるところまで落ちていきそうな気配である。