近年の医療機器の動向と電気設備 3-1：画像診断機器開発の最前線

摘要

最近の画像診断機器の進歩は，目を見張るものがある。 例えば，近年，がん検診に用いられることが多くなったPET（ポジトロン断層撮影）では，DOI (Depth of Interaction)検出券の開発により，検出効率を落とさず空間分解能を向上する試みが行われている。 また，MRI（磁気共鳴イメージング）では，臨床用MRIの磁場強度は，長い間使われてきた1.5T（テスラ）から3.0Tへ増大しつつある。 さらに，X線CT（コンピュータ断層撮影）では単に横断面の二次元画像を提供するだけではなく，人体の立体構造を三次元画像として描出することが可能となっている。 そして，立体構造の時間変化をそのまま画像化する四次元への挑戦も始まっている。この項ではこのような画像診断機器の最近の進歩について概説したい。