演技スキル表現系について

摘要

本稿の構成は，以下の通りである．2 章では，本チャレンジのゴール，研究計画，および進捗状況について述べる．また，本論文に取り上げる演技スキルの表現系の，本チャレンジでの位置づけについて述べる．3 章では，これまでの演技表現の試みについてサーベイする．4 章では，演技スキルの知識表現の枠組みを与える．5 章から9章では，4 章で与えた演技スキルの知識表現の各構成要素について，それらの詳細を述べる．5 章では，演技譜の表現について概説する．6 章では，演技譜を構成する各演技課題に対する演技ルールの表現を与える．7 章では，調節動作の表現について述べる．これは，pre-shaping と呼ばれる，各演技課題のための準備動作である．8 章では，演技中に満たされなければならない動作一貫性制約条件について述べる．9 章では，演技状態系列の記述を行う．演技状態は，実際の演技者による演技のされ方を記述するものである．10 章では，5 章から9 章で与えた各演技表現の構成要素をどのようにして作り上げていくのか，その過程について述べる．11 章では，本演技スキル表現系を利用した演技のプラニングについての構想を述べる．12 章では，演技スキル表現系の開発に向けての今後の課題を述べると共に，身体知の解明に向けた本近未来チャレンジのゴールの達成の可能性について論じる．