東邦ガス総合技術研究所のコージェネ稼働実績について

摘要

弊社総合技術研究所（以下、「総研」と称する）は、1985年竣工の7階建、延床面積11,000m{sup}2の事務所ビルである。総研では、竣工当初からトータルエネルギーシステムとして、CVVF（定電圧·可変周波数）ガスエンジンコージェネレーションシステムを導入するなど、当時としては最新の省エネルギー技術を採用した施設であった。 しかしながら、運用開始から15年が経過し、熱源設備の老朽化による能力低下の傾向が目立ち始めたため、今までの設備運用から得られた知見をもとに、①一般的に熱需要が少ない事務所ビルにおける実運用時の熱効率向上；②高い発電効率と環境適合性の両立；③フロア·部屋間の熱負荷バランスが大きい建物における快適性の向上を主な狙いとしてシステムの設計·更新を実施した。 なお、本設備更新は、ESCO事業（ESCO事業者：㈱日立製作所）としてNEDOの平成11年度先導的エネルギー使用合理化設備導入モデル事業の補助金交付を受けて行っており、2000年7月に運転を開始している。 本報では、システム構成、および、運転開始から5年が経過した同システムの運用実績について報告する。