戻り光を有する半導体レーザのカオス現象を用いた超高速物理乱数生成実験

摘要

乱数は情報セキュリティ技術や数値計算等の様々な分野で用いられており、特に近年、擬似乱数よりもランダム性の高い物理乱数の重要性が高まっている。本研究では物理乱数の従来の欠点であった低生成速度を改善するために、戻り光にて発生する半導体レーザのカオス的出力振動を用いることで、1.7Gb/sでの高速な物理乱数の実時間生成実験に成功した。生成された乱数列に対してランダム性の統計的評価を行ったところ、全ての統計検定項目に合格した。