雨がかりのない条件下に暴露された炭素鋼の腐食速度とACMセンサ出力との関係

摘要

静岡県清水市と沖縄県西原町において，通常の屋外の暴露環境ではなく，雨が直接かからない条件下において暴露試験（シェルター暴露試験）を行い，ACMセンサお力と炭素鋼の腐食速度との関係について調べた。 一般には通常の質量法を用いたが，穏やかな腐食環境ではQCM法を用いて腐食速度を測定した。 得られた結果を要約すると以下の通りである。 1）海塩付着量や湿度条件などの環境条件によらず，ACMセンサ出力の日平均電気量（Q）と炭素鋼の腐食速度との間には下記の関係が成立する。 log CR(mm/y)＝0．378log Q（C/day）-0．636 2）ACMセンサによる炭素鋼の腐食速度の検出限界，2μm/y，はQCMのそれ，0.2μm/y, には及ばないがかなり高いといえる。