鋼床版垂直ステイフナ溶接部の疲労き裂に対するストップホール法の効果

摘要

鋼床版は，デッキプレート下面に橋軸方向および橋軸直角方向のリブが配置された構造である．鋼床版には，舗装を介して輪荷重が直接載荷されるため，デッキプレートの変形が大きくなる輪荷重戟荷位置近傍に多数の疲労き裂発生事例が報告されている［1］．中でも，図1に示すデッキプレートと垂直ステイフナの溶接部に生じるき裂の発生数は多い．例えば，都市内高速道路においては，閉断面リブを有する鋼床版で確認されている疲労き裂の約3割がこの部位に生じていると報告されている［1］．