排ガス中のPM10／PM2.5測定方法の標準化－ISO化の現状と課題－

摘要

大気中の浮遊粒子状物質（SPM：Suspended Particulate Metter）の中でも，特に微小粒子の人への健康影響が著しいことが米国東部6都市の疫学調査と大気汚染の関係などから明らかになって以来，米国では1997年に従来のPM10（正式にはPM10と表記）に加えて新しくPM2.5（PM2.5）の環境基準を設定し，さらに2006年にはこの基準値は不十分として改定強化を行い，PM2.5は国際的にも注目されるようになった。 また，日本では環境省に設置された検討会において，1999年度～2006年度にわたり微小粒子状物質暴露影響調査研究が行われ2008年3月「微小粒子状物質健康影響評価検討会報告書」がまとめられるなど，環境基準の改定に向けた動きが強まってきている。