エコファクトリー化技術

摘要

21世紀は“環境”の世紀と警鐘が鳴らされ，確かにIPCC（気候変動に関する政府間パネル）発表の“地球温暖化はもはや疑う余地がない”というコメントを日常生活でも実感する昨今である。 三菱電機が創立100周年を迎える2021年を目標として策定した“環境ビジョン2021”の達成を目指し，この特集号では生産現場の諸課題に焦点をあてた“エコファクトリー化技術”を，特に基礎技術·基盤技術の位置付けで特集する。 本稿では“エコファクトリー化技術”を当社環境技術行政に則り“資源の有効活用(Material)”“エネルギーの有効活用(Energy)”“環境リスク物質の排出回避(Toxicity)”，いわゆるMETを軸に述べる。 資源(M)では，“洗浄”“水”に注目しマイクロバブル技術とオゾンによる水リサイクル技術について述べる。 エネルギー(E)では，省エネルギー推進に資する個別要素技術4件と省エネルギー戦略立案に供する総合技術4件について述べる。 環境リスク物質(T)では，まず当社独自の管理システム2件について述べた上で，トピックスとして揮発性有機化合物(VOC)分解·除害技術と電極の金めっきに対する鉛フリーはんだの高信頼性技術についても述べる。