合成吸着剤を用いたビタミンE群の クロマト分離精製

摘要

特に工業規模を想定した分離精製方法では，一般的 に抽出や晶析または吸着溶離といつた単位操作が幅広 く利用されている.一方で，定性および定量分析の手段として身近な分析方法となつた高速液体ク口マトグラフィー（HPLC) では，化学構造が酷似した物質の精密な分離が可能で あり，この高度なクロマト分離技術の一部は，工業規 模の精製プロセスとして応用されている. クロマト分離プロセスの一つである擬似移動床法 (8MB)は，高純度、高回収率、高負荷の分離が可能 であり，本プロセスをもとに弊社が開発した改良型擬 似移動床法（ISMB)はシンプルな装置構成でありな がら擬似移動床法の分離を実現したクロマト分離プロ セスである.擬似移動床クロマト分離においては，回 収率やエネルギーコスト等これまでクロマト分離の課 題とされてぃた問題を一挙に解決できる可能性がある.