ゲル状嚥下訓練食の工業生産に向けて 品質管理等を考察する

摘要

25°Cにおける2wt% kapa-、l-およびえ-カラギー ナンゲルの貯蔵弾性率G'と周波数の関係を図11 (a)および(b)に示す。貯蔵弾性率G'の周波数に 対する勾配は、A-カラギーナン〉卜カラギーナ ン>/c-カラギーナンの順になつた。これは、3者 のゲル形成能の強さとは逆である。カラギーナン 分子は水溶液中で高温においてはほとんどがラン ダムコイルをなしている力、温度を徐々に下げて くると、二重あるいは三重らせん分子が会合して 秩序のある構造を形成する。カラギーナンの分子 会合はコイル-ドメィン転移（貯蔵弾性率G'と損失弾性率G"の一定の均衡関係）といわれてい る。温度によりコイル-ドメインの割合は変化す る。カラギ一ヤンのD-ガラクトースと3,6-アンヒドロ-D-ガラクトースの交互の繰り返しの 度合いは、kappa-カラギーナン〉卜カラギ一ナン >ス-カラギーナンの順になり、さらに硫酸基含量はえ-力ラギーナン> I -カラギーナン> kappa-カラギ 一ナンの順になる。このことカカラギ一ナンの コイル-ドメインの割合に影響を与える。