南米大陸寒冷地帯パタゴニァ地方からの贈り物マキべリー世界が注目：ポリフエノール高含有のスーパ一フルーツ

摘要

南米大陸の南太平洋岸4，000kmに延びる細長 い国、チリのパタゴニァと呼ばれる寒冷地带は、 世界で大気が最もクリーンな地域の1つだといわ れ特有の植物相が存在しており、特にべリーの宝 庫として有名である。ストロベリー、ラスベリ 一、ブルーベリー、ブラックベリー、クランベリ 一など、チリのベリ一類はこの地域で栽培され、 世界中に輸出されているが、そこに新顔として近 年マキべリー(学名はAristotdia chilensis)が登 場してきた。マキべリーは黒に近い濃い紫色の表皮に覆われ た小さな実をつける常緑灌木で、穫時期は現地 の真夏（1-3月）であり、他のベリーと同様で ある。その実と葉は、収斂性があるため下痢止 め、抗炎症薬や解熱剤として先住民族マプチェが ィンカ帝国以前から民間療法に使用していたと言 われている。地元では現在ジュースやジャム にあるいはワインにして利用されている。