外食、中食、内食の競合と食市場の行方: 外食、中食、内食の競合と商品開発

摘要

丁度、一年前の本誌本号にも、筆者は「外食、 中食の動向と商品開発」と題して一文を書いた が、その後、「食」を取り巻く企業間の競合は 益々厳しくなつている。流れとしては「外食—中 食」、「中食4内食」に向けた商品化があり、注目 したいところ。ほかとは異なる魅力を持った「売 れる商品」づくりに、各企業は手を変え、品を変 えて挑戦。それが現状と見たい。しかし、研究の末、「素晴らしき素質を持った 商品」を新しく開発したとしても、これをお客の 手に取らせ、食べさせた上での満足さを感じさせ ねば、リピート買いにはつながらない。こうした 商品があってこそ、PRや販売強化などの戦略が 生きてくるのだ。継続して売れるものは、顧客満 足度が高い「商品力」、つまり、「商品の実力」に よるといいたい。今日はデフレの不景気時代とい われるが、これをすなおに受け止め、諦めてはい けない。経済状況下にあっても、商品が売れない で赤字の企業がある一方、売れ過ぎて生産が追い つかないほどの企業もあるのだから。