新規口臭除去素材ルブス抽出物の開発とチューインガムへの応用

摘要

近年、エチケット意識の高まりとともに、口臭を気にかける人が増えてきている。 「口臭」とは口腔から呼気と共に出てくる臭気の総称であり、①生理的口臭、②食事由来の口臭、③病的口臭の3つに大別できる。 生理的口臭は、起床時などに生じてくる口臭で、口腔内に存在する虫歯原因菌や歯周病原因菌など250種類以上もの細菌が原因とされている。 これら口腔内細菌から産生される酵素により、唾液中に存在する上皮、結合組織、食物残漬などの蛋白源が分解され、最終的に揮発性の硫化物（硫化水素、メチルメルカプタン（以下CH_3SHとする）、ジメチルスルフィドなど）が産生される。 特にCH_3SHはいわゆる腐った玉ねぎ様の臭いであり、その産生される量や閉演度、嫌悪性、口臭の強さとの高い相関性から、呼気中のCH_3SHの濃度が口臭の強さを客観的に評価する指標となっている。