21世紀の中間涜通業の課題と展望。激変する時代に求められる機能とは

摘要

ここ十数年,食品卸売業界は大きく変化してきた。企業間格差もますます明確になってきた。 業界を変える大きな要因として、一つはIT（情報通信技術）の発展、三つ目は物流機能の革新、三っ目は流通の主導権が上流のメ一カーから川下，の小売業に移ってきたことが挙げられる。かつて1962年に「流通革命」が唱えられ卸不要論が業界にインパクトを与えた。 卸売業はメーカー，の商品を小売業に供給し、中間マージンを手にするビジネスであるため、小売業が巨大化し、メーカ一と直接取引するようになると、卸売業は必要なくなると言われた。 しかし、実際には日本チェ一ンストア協会の小売り総額に占める大手細織小売業のシェアは現在でも12～3％程度止一まりで日本の小売り流通には卸横能を活，用する小規模小売業者が多数存在し、消費者に支持されている。 これら多数の小規模店にとっ一て卸機能はますます重要になつており、さらに時代変化に即応した新しい機能創造が求められている。 21世紀における中間流通の方向について、識者、食品卸売企業経営者はどう考え一ているのかを追ってみた。