食品の効能評価法の開発と健康食品、保健機能食品の動向: 食品の機能性評価とバイオマーカー

摘要

近年、「健康食品」の世界に劇的な変化がおきている。老年性疾患、生活習慣病に対して、気になる病気の予防は、薬より健康食品の利用を志向する傾向も強くなっている。 実際、健康食品の中で、厚生労働省が健康維持増進の効能表示を認可している特定保健用食品の市場は、1997年の1315億円に対し2001年では4121億円と拡張している。 食品企業も新規の健康食品開発が盛んで、特定保健用食品に限っても、当初（1991年より発足）の9品目から2003年11月現在396品目に増加しており、適応分野も整腸剤が大部分を占めていた状況から、高脂血症、糖尿病、高血圧、齲歯、骨粗鬆症等の分野への拡大が見られる。