食品メーカーのフレッシュ、ロジィスティクス、コントロール定量的鮮度管理、HACCP、IS09000S、IS014000Sの統合制御--〔第29回〕：危機管理対応のフレッシュ、ロジスティクス、コントロール（5）微生物汚染や有害物質をペナルティ化した正規鮮度評価と続、黄色ブドウ球

摘要

前回、黄色ブドウ球菌数とそれから産出されるエンテロトキシン量、並びに一般細菌数に対してペナルティを乗じて正規鮮度として評価する方法を提案した。今回は微生物汚染のみならず有害物質全般に拡張することを提案し、また農場の乳牛や市販の和生菓子などに適用してペナルティ化した正規鮮度評価事例を紹介する。 また、前回、黄色ブドウ球菌に対する温度の影響について述べたが、今回はpH、水分活性、そして有機酸やアルコールなどの保存剤の影響を定量的に考える。 それも最低発育条件と関連づけて論じる。 そのことは逆にいえば黄色ブドウ球菌に限らず、例えばボッリヌス菌であつても、最低発育条件から増殖抑制などの効果を相当程度推定できることを意味する。