トマト3段密樋養液栽培の 周年生産体系モデル

摘要

トマトの3段密植栽培は、販売に有利な時 期に多くの収量を得る栽培方法で、最初は土 耕栽培で年1-2作される栽培様式であつ た。養液栽培では、低段果房までで摘心して 植え替えることにより、栽培回数を増加さ せ、年間あたりの収量を増加させる栽培方法 が考案されていたが、苗作りの困難さから経 済的な栽培が難しいと考えられていた。しか し、近年、温度、日長およびC0_2濃度を自動 制御できる閉鎖型育苗装置が開発され、省ス ペースで大量育苗が可能となったことから、 この育苗方式を利用した3段どり栽培試験を 行い（写真-D、その結果から、周年栽培体系モデルを組み立てることにした。トマトの低段密植栽培により、作付け回 数を増やすためには、開花直前の苗を植える のが都合がよいため、閉鎖型育苗装置の使用 後に簡易な2次育苗も行うこととした。