トマト黄化葉巻病の発生生態と感染防止対策

摘要

トマト黄化葉巻病は、現在、トマト栽培において最も警戒が必要な病害である。 本病の発生は、国内では1996年に静岡県、愛知県および長崎県において初めて確認され、2004年12月現在では16県で確認されている。 本病は、病原ウイルスTYLCVの感染によって引き起こされるウイルス病であり、汁液や種子、土壌伝染はせず、シルバーリーフコナジラミのみによる虫媒伝染で感染が広がる。TYLCVに感染したトマトは、発病すると新薬の黄化、縮葉、萎縮などの症状が現れる。 症状を呈した部位では、正常に着花（果）しなかったり、着花（花）しても落花（果）するため、TYLCVの感染は減収の大きな要因となる。特に、苗の時点で感染すると収穫皆無となり被害が大きい。