日本のサツマイモから検出されたSweet potato feathery mottle virus common系統に属する分離株の諸特性

摘要

大分県のサツマイモから分離されたSPFMVに類似する性質を示すウイルスは，アサガオでの症状がわが国で既報のSPFMVS，－O，てが示す症状と明らかに異なっていた．本分離株ほ，RTIPCR－RFLPによりSPFMV－S，－O，てとほ異なるバンドパターンを示した．また，本分離株の外被タンパク質（CP）を含む3－末端部分をRTPCRで増幅して，その塩基配列を決定した結果，そのCPは313アミノ酸より構成されており，SPFMVC，SPFMV－CH2，SPFMV6およびSPFMVISORと90％以上の相同性を示したことからSPFMVであることが確認された．さらに，これを元にした分子系統樹により，本分離株はC系統グループに属することが判明した．わが国において，C系統に属するSPFMVの同定はこれが初めてであり，本分離株を今後SPFMV－Bungoと命名したい．