チョコレートコスモスうどんこ病（新称）の発生

摘要

チまコレートコスモス（Cosmos atrosanguineus (Hook.) Voss）はチョコレートのような甘い香りを有し，チョコレート色の花を咲かせるメキシコ原産のキク科の多年生植物であり，その独特の性状から切花，鉢物，花壇への利用が増加しつつある．チョコレートコスモスの花ほコスモスの花と類似しているが，茎葉がダリアやBidens属植物に良く類似していることからトDahlia属やBidens属に分類されることもあった．しかし，中村らほ葉緑体DNAの塩基配列の解析からチョコレートコスモスがコスモス属植物に起源する植物であるとし，現在ではコスモス属に分類されており，通常のコスモス（Cosmos bipinatus Cav.）とは異なる学名C. atrosanguineusが与えられてし、る．1999年5月～10月および2000年5月～10月，東京都町田市玉川大学農学部のガラス温室に栽培されているチョコレートコスモスに白粉状の菌叢を生じるうどんこ病が発生した．その発生推移を観察するとともに本病原菌の形態観察を行ったので，その結果を報告する．