単細胞化大豆粉を利用した咀嚼、えん下困難者向け介護食品用ペースト状納豆の開発

摘要

総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は増加し続けており，ユニバーサルデザインフードなどの介護用食品の開発が急速に進んでいる．加齢により岨囁やえん下の力が衰えると，誤喋の危険性も高まるばかりでなく，食品の選択の幅も狭くなることが予想される．しかし，高齢者の豊かな食経験を満足させることは容易ではなく，なおかつ高齢者，介助者双方にとって負担にならない扱いやすい食品が求められている．ユニバーサルデザインフードの多くはレトルト食品や缶詰などの「容器包装詰加圧加熱殺菌食品タイプ」がはとんどであり，さらに咀嚼やえん下の程度　にあわせて選択，利用が可能な区分表示が設けられている．これらは保存性や調理時の簡便性にも優れた食品である．