'力ンピロ-プレストン/225'と'シカイムノテストカンピロバクタ一n'を 併用したカンピロバクタ一迅速検査法の有用性

摘要

カンピロバクタージェジュ二/コリ（以下，カンピ口 バクタ一）による食中毒は，近年，わが国で発生してい る食中毒事例のなかで，発生件数が最も多いものとなつている（厚生労働省ホームページ，平成23年食中毒発生 状況http ：//www.mhlw.gojp).家禽，特にニヮトリは力 ンピロバクタ一の主要な保有宿主となっており，鶏肉は カンピロバクター食中毒の原因食品の一つである8).力 ンピロパクターの培養検査は，その過程の多くを微好気条件下で行うため，さまざまな検査器具が必要であり， 同定手技も煩雑である.また.通常の培養法では同定までに約1週間程度を要するという問題点もある. カンピロバクタ一検査法の迅速化、簡素化の研究はいくつか行われている.一般的な迅速検査法としてPCR 法ゃィムノクロマト法などが使われている.PCR法は， 検体処理や試薬調製などが煩雑であり労力を要する欠点 があり，簡便検査を指向する食肉を取扱う現場などでは 導入が難しい6).—方.ィムノクロマト法では検体処理 が煮沸のみであり，試薬調製もなく簡便である.小田 ら7)は一次增菌，二次増菌を用いた二段階增菌法とィム ノクロマト法を併用する迅速検査を検討し，ィムノクロ マト法の有用性を示した.