ウシ過剰排卵処理における安息香酸エストラジオールの効果

摘要

黄体ホルモン製剤（CIDR）と卵胞刺激ホルモン（FSH）を用いた過剰排卵処町方法において、Estradiol－17βBenzoate（EB）を前投与したときの採卵成績に及ぼす効果について同一′Fを用いた反転法によF）検討した。 供試午は黒毛和種44頭、褐毛和種4東の経産牛計48頭（延べ192頭）を用い発情周期に関係なく黄体ホルモン製剤を挿入し（dayO）、day10からFSH20AUを漸減投与し、計4回の採卵を行った。1回目と2回臼、3恒1日と4回目の採卵は63日間隔とし、2回相と3回目の採卵間隔は63日以上の任意とした。 1回目と4回臼のday7にEBl．Omgを投与し（試験区）、2回臼と3回目はEB無投与とし（対照区）、供試午の半数は両区を反転した。 また、dayO、7、10、21に超音波により卵巣の卵胞数を計測した。 対照区と比較して試験区で、黄体数が有意に増加し（p＜0．05）、daylOの人卵胞数が少なくなる傾向が認められた。 また、対照区時の平均正常胚数が3個以下の個体群では対照区と比較して試験区で採卵総数（p＜0．01）、正常胚数（p＜0．05）が有意に増加し、黄体数も増加する傾向が認められた。 以上のことから、CIDRを用いた過剰排卵処理にEBを併用することにより、大卵胞数が抑制されるとともに、過剰排卵成績が改善され、特に過剰排卵処理成績の悪い半群にその効果がよキ）明瞭になる叶能性が示唆された。