常緑広葉樹4種の異なる葉齢における内生菌の季節的変動

摘要

2002年渡濃らは本大会において、常緑および落葉広葉樹8種の葉から黄面菌および内生菌の分離を行った結果、それぞれ特徴ある菌類が分離されたことを報告した。すなわち菓面菌ではAlternaria属、Cladosporium属、Microsphaeropsis属、Pestalotiopsis属の4属菌が高頻度に分離され、また内生菌ではPhyllosticta属、Phomopsis属、Glomeralla cingulataの3属菌が高頻度に分離された。 特にG. cingulataとPhyllosticta属は、葉面ではほとんど分離されず、代表的な内生菌であることがわかった。 そこで本報告は、常緑広葉樹4種の実の成長と内生菌との関係について解明するため、当年生葉と1年生葉を経特約に採取し、内生菌の分離、同定を行い、さらに季節的変動についての調査を行った。