有機質資材の連用による減化学肥料栽培

摘要

環境保全を意識した持続型農業の推進策のひとつとして有機質資材施用を主体とした液化学肥料栽培の重要性が高まっている。 モこで代表的な有機質資材である年ふん堆肥の連用を主体としたハクサイの減化学肥料栽培を中心に論述する。 葉菜類は収穫期まで土壌中の窒素濃度を一定濃度維持することで収量が安定するために、過剰な窒素施肥を施しやすい状況にある。 また、残存養分を考慮せずに次作に通常の施肥を行うことも過剰施肥傾向を強める要因の一つである。 一方、農業経営の大規模化、大型機械化、単作化とともに、化学肥料依存の傾向が高まり、耕種と畜産の複合経営が困難になっている。 このような状況から必然的に引き起こされたのが、化学肥料の過剰施用、畜産廃棄物の不適正処分等による各種の環境汚染、環境破壊である。