福島県における有機農業の推進

摘要

近年の食に関する事故や事件の発生から、食への不安が消費者の中に広がっている。また、地球温暖化をはじめとする環境に対する国民的関心も、これまでになく高まっている。 こうした中で農業は、食への安全、安心と環境保全を、より重視した生産方式に転換することが求められている。 　 福島県は、県の豊かな自然環境の保全と消費者が安心して購入できる農産物の生産をめざし、県をあげて安全で環境と共生する農業生産方式への転換を進めている。 その一環としてエコファーマーの育成に努め、これまでに全国一の1万5000名以上のェコファーマーが誕生している。 また、平成16年からは、化学合成農薬や化学肥料を一切使用しない有機栽培や化学合成農薬と化学肥料（窒素量）を半分以上削減する特別栽培の普及も進めている。