小型汎用コンバインの収穫作業の適応性拡大 一大豆仕様による子実トゥモロコシ収穫作業一

摘要

現在、飼料用の子実トウモロコシはほぼ全量を輸入に頼っている。我が国の水田転換畑 で行われている水田輪作体系の一品目として飼料用トウモロコシを導入できれば、戸別所 得補償制度の交付金に加えて子実販売による生産者の収益向上が見込めることから、水田 営農の安定化につながることが期待できる。子実トウモロコシは、一般的には普通型コン バインにコーンヘッダを装着させて収穫されるが、一部では汎用コンバインを改良して収 穫が行われている。輪作体系への子実トウモロコシの導入にあたり、汎用コンバインを利 用すれば、新たな機械投資を必要としないという利点がある。さらに、収穫時期が大豆収 穫時期と近接していることから、大豆仕様の汎用コンバインで子実トウモロコシも収穫で きれば、作目に応じたコンバインの切替え作業が短縮される等、効率的な機械利用が可能 となる。そこで、本研究では大豆仕様での小型汎用コンバインによる子実トウモロコシ収 穫について検討を行った。