農工融合技術戦略によるテトラレンマの攻略（3）

摘要

上記から明らかなように干拓地を利用しても1カ所でエタノール生産の周年稼働を可能とするには近隣農家からの余剰米の集積が必要であるが，地域事情によってその状況は異なる。 最も手っとり早い方法の一つとして備蓄米の利用が考えられる。周知のように備蓄米は国民の食料安全保障を司る基本的食料であるが，1年間の備蓄を終えるとその役目は終わる。 天候不憶による凶作等により生じる食糧不足を補うための保険的役割として備蓄米がある。換言すれば，掛け捨て保険のようなものである。