モンゴルにおける牧畜経営規模についての一考察－ドゥルウルジンタワンエルデン農協の事例をもとに－

摘要

モンゴルは，現在でも遊牧を中心とする牧畜業が経済の柱となっている．また，1990年に計画経済体制が市場経済体制に移行してから，牧畜経営の基本組織であったネグデル（農牧業集団）が解体し，牧畜の経営形態も大きく変化した．ネグデルが所有していた家畜は個人に譲渡され，多数の小規模牧民経営が創出されたが，経営経験を有しない牧民が大部分であったことから，牧民経営は当初から多くの問題点を抱えることになった．