生ごみ堆肥「東京循環堆肥37」を利用した野菜栽培

摘要

最近、環境保全農業や循環型農業を推進する一環として、生ごみを堆肥や有機肥料としてリサイクルする取り細みが全国的に行われている。 東京都では、平成9年度からそれらの基礎的な調査を、10年度以降は各分野を結集させ総合的なプロジェクト研究を展開し、リサイクル資源である生ごみ（食品残さ）の堆肥化とその施用技術の確立に取り細んできた。 生ごみと数種の未利用有機資源との混合による堆肥（肥料）化技術についても検討を進めているが、本稿では「東東循環堆肥37」という都産生ごみ堆肥を利用した野菜栽培について紹介する。 「東京循環堆肥37」（以下、生ごみ堆肥とする）とは、都庁の食堂から廃棄された生ごみの一次処理物（亜時間処理）と家畜ふん堆肥を3：7の割合でブレンドし、2～3カ月二次発酵させた完熟堆肥である。 ここでは、実証栽培試験を基に、実際栽培での施用技術について述べる。