農村地域における資源循環型地域システムの構築に向けた「協働」の実態－滋賀県愛東町「あいとうイエロー菜の花エコプロジェクト」を事例として－

摘要

21世紀を迎え，農村地域ではこれまで担ってきた食糧生産活動，観光活動（都市農村交流）に加えて，バイオマスエネルギ一や風力発電といった新エネルギ一の生産，利用活動を実践することで資源循環型社会の形成を目指す取り組みがおこなわれるようになってきた。 しかし，農村地域に限らず，我が国における資源循環型社会の形成に向けた収り組みは緒についだぼかりである。 このような状況の中，個別の所与ネルギ一生産施設等に関する技術は世界的にみても高いレベルにあり，新エネルギー推進に関する政策や助成制度も拡充されつつある。 一方で，こうした技術，政策及び補助成制度を有効に活用するための地域システムの整備は立ち遅れている。 すなわち，地域内の多種多様な主体の協働こより資源循環型社会を形成するための地域システム（以下二「資源循環型地域システム」）の組織体制を整傭することが急務であるといえる。