自然体験。環境教育事業による農業農村の経済的社会的効果とや業進展の要因についての分析 －長野県、泰阜村におけるNPO活動を事例として－

摘要

近年，都市農村交流が活発化してきたことに伴い，グリーン、ツーリズムや棚田保全，森林環境教育など農業農村を舞台にした体験活動が盛んになってきた。また，地球環境問題の顕在化により自然志向の生き方が見直され，環境教育の基盤となる体験活動が求められていることなどから，農業農村における体験活動に対する国民の期待が高まっており，とりわけ中山問地域など過疎地域における体験活動に注目が集まっている。しかしながら欧米各国に比べ，わが国の農業農村の体験活動は国民的広がりに欠けているのが現状である。 その主原因として，余暇時間が少ないことがあげられる2）が，農業農村が都市住民のニーズを的確に把握しておらず，指導者が不足していることも指摘されている。