正常分娩と難産時の妊娠馬の評価

摘要

一般的に馬における難産の発生は種によつてv0々であるが、サラブレッドでは約4％、使役馬で10％近い発生率になっている（Vendeplassche 1992，1993）。 難産は馬の臨床現場における数は少ないが緊急事態で、文献的には数分が子馬の生存に大きく影響すると言われている。 周産期における流産に起因した子馬の仮死はケンタッキー地域では繁殖に関係した馬の損失の二大原因の一つである（Hong et al．，1993）。 胎子の長い頭や般は出産時に起こる問題の素因となる（Pascoe 1981，Roberts 1986，Vandeplassche 1993）。 人間の手による不適切な介在も母馬にとつては致命的な結果をもたらし、さらに助産時には子宮や子宮頸は容易に傷つき、母馬の繁殖生命をも危険にさらす原因になる。 この論文は3つのパートに分かれ、一つは正常分娩の過程および助産において困難と思われた時の体系的なアプローーチの方法、2番目は臨床的に出くわすと思われる様々な難産と管理方法、そして三番目に、難産における開腹術を考察する。 読者はEmbeltsin 1992年の帝王切開についての論文を参考にされたい。