新連載: 集中連載　臨床現場に取り入れるEBMの理論 -　EBMとは何か - 産業動物獣医療に求められるEBMとは

摘要

生産獣医療確立への鹿り組みが進むなか，獣医師に要護疾病の治療に瀬え．予防のための診療や指導，それ奇遇じた食の安全の確保という多様な役割が求められている。 このような状況のなかで義治療法選択に対する「頓拠」，そして治療法そのものの「根拠」を理解して診療に当たることが求められてくる。 獣医療における「根拠（エビデンス）」とはいったい何であろうか？ 「EBM（Evidence－basedMedicine）」の考え方を，3回シリーズで田口清氏に解説していただく。 EBMの成り立ちと基本的なえ方-EBM（Evidenc-based Medicine）成立の背景には，世界中で質の高い医療が求められるようになったが，実際には地域や病院によって医療内容が異なり，最良の医療とは何かという疑問が呈されるようになったこと，また医療費抑制を実現するために医療の優先順位を設定しようとした結果，臨床上の有効性について精度の高い情報が必要になったことが挙げられる。