材質育種一高品質材生産をめざして－スギ材乾燥の効率化のために～丸太品質と乾燥性～

摘要

乾燥を施さないまま木造住宅の柱や梁材として使用した場合，木造住宅には不具合が発生しやすい。 このため，住宅建築における製材品需要を今後とも確保するために少なくとも適切な乾燥処理による品質確保が求められている。 このため，乾燥材供給体制の整備が進められており，平成13年においては全製材品に占める人工乾燥材の割合は13％ほどとなっている。 主要造林木のスギは，他樹種と比較して含有水分量が多く乾燥のコストが高くつくため，特に乾燥の効率化が求められているところである。ここでは，スギの利用を進めるため，改めて乾燥の問題点と今後の展望について概説する。