環境を守る農業と栽培技術（続）

摘要

新聞の報ずるところによると，茶菓栽培に当っては，理想として10a当りN（チッ素）で500kgも施したいという。 これは恰もゴルフ場の芝生に対する施肥量に似てはいないでしょうか。 ゴルフ場では芝の管理に当り，しばしば大量のNを施し，その為近隣の井戸水を硝酸態Nで汚染しているのであります。 茶樹の場合，多量のNを年々施しているとしたら，N過剰或いはNに偏り過ぎて生理を害しているのではないでしょうか。 当然のことながら，生産される茶菓の質はどうかと云えば，必然の結果として炭水化物の少ない，香りとコクの低いもの，つまり低品質のものにならざるを得ないでしょう。